
今回のテーマは「世界の見方」だよ!
身近な人とどうしても分かり合えない、と悩んでいませんか?
実はそれ、性格の不一致ではなく、頭の使い方のせいなのです。
今回は人間関係を劇的に変える、世界の正しい見方について、分かりやすくお伝えします。
世の中を2つに分けたがる私たち

先日、私は親にスマートフォンの操作を教える機会がありました。
しかし、何度説明しても全く伝わらず、つい強い言葉を使って責めてしまったのです。
その直後、ひどい自己嫌悪に陥りました。
思いやりのない自分にハッとしたのです。
なぜ、大切な家族に優しくなれなかったのでしょうか?
それは私が無意識のうちに、スマホが使える自分と、使えない親というように、人を完全に二つのグループに分けて考えていたからです。
私たち人間は物事や人々を、つい極端な二つのグループに分けたがります。
そして、その二つの間には、決して埋まることのない深い溝があると思い込んでしまうのです。
教える側と教えられる側、この分断の思い込みが、イライラを生んでいました。
では、この分断の溝を埋めるためには、一体どうすれば良いのでしょうか?
一人ひとりを見ると重なりが見える

その答えは、全体をざっくりと一括りにするのではなく、目の前の一人ひとりにしっかりと目を向けることです。
親には親の生きてきた時代があり、これまで培ってきた経験があります。
新しい機械が苦手なのも、決して悪気があるわけではありません。
お年寄りは機械が苦手というように、全体を大きなくくりで見てしまうと、真実を見誤ります。
一人ひとりの行動や考え方を、じっくりと観察してみましょう。
そうすると、全く違うように見えていた親と自分の間にも、新しいことを学ぶのが少し不安だというような、重なり合う部分が意外とたくさんあることに気がつきます。
分断されているように見えても、私たちはどこかで繋がっているのです。
しかし、頭では分かっていても、私たちはつい相手の悪い部分ばかりに目が行ってしまいます。
それはなぜだと思いますか?
なぜ世界は悪くなっていると思うのでしょうか?

それは、私たち人間に備わっているネガティブな本能のせいです。
世の中のニュースを見ると、悪い出来事ばかりが放送されていますよね。
これは、人の脳がポジティブなことよりも、危険を知らせるネガティブな情報に、より強く反応するようにできているからです。
親にスマホを教えた時も同じでした。
昨日よりも少し操作が早くなったという良い部分には気づきにくく、また同じ間違えをしたという悪い部分ばかりが、すぐに目についてしまったのです。
相手の欠点ばかりに目がいってしまい、どんどん関係が悪くなっていると思い込んでしまうのは、このネガティブな本能が原因でした。
では、この本能を乗り越えて、相手に正しい情報を伝え、心から分かってもらうためには、一体何が必要なのでしょうか?
人の心を動かす2つの要素

相手に何かを伝えて心を動かすには、二つの重要な要素があります。
一つ目は、ただの作業の手順として教えるのではなく、一つの連続した物語として伝えることです。
こうすればお孫さんの写真がすぐに見られるようになりますよ、と楽しい未来を想像してもらうのです。
人は無味乾燥な説明よりも、自分の人生に関わる物語を一番すんなりと受け入れることができます。
そして二つ目は、共通の恐れを分かち合うことです。
間違えて変なボタンを押したらどうしようという、親が抱えている不安や恐れに寄り添い、大丈夫ですよと安心させてあげるのです。
共通の不安を和らげることができれば、人はとても簡単に手を取り合うことができます。
しかし、ここで私たちは、もう一つの大きな壁にぶつかってしまいます。
物事を大げさに捉えすぎないために

その壁とは、物事を大げさに捉えすぎてしまうという本能です。
たった三回操作を間違えただけで、ああ、この人はもう一生スマホを使えるようにならないんだと、勝手に絶望していませんでしたか?
目の前の一つの失敗だけを切り取って、もうダメだとパニックになってしまうのは、非常にもったいないことです。
一つの出来事や数字だけを見て慌てないためには、比較することがとても大切です。
今日だけを見れば失敗ばかりかもしれませんが、一週間前、あるいは一ヶ月前と比較してみましょう。
全く触れなかった頃と比べれば、電源を入れられるようになっただけでも大きな進歩です。
割り算をして、全体の割合で物事を見る冷静さが必要です。
とはいえ、相手がいつまでも変わらないように見えて焦ってしまう時は、どう考えれば良いのでしょうか?
変化はゆっくりと少しずつ起きています

そんな時は、目に見える変化というものは、とてもゆっくりと、少しずつ起きているのだという事実を思い出してください。
人も、社会も、一見すると全く変わっていないように見えます。
昨日と今日を比べても、親のスマホの操作スピードは、ほとんど変わっていないかもしれません。
しかし、それは変化が止まっているのではなく、あまりにも変化のスピードがゆっくりだから、私たちの目には見えないだけなのです。
植物が育つように、毎日少しずつ、確実に変わっています。
ゆっくりであっても、前に進んでいるという事実を意識することが、相手を信じて待つための大きな力になります。
ですが、目に見えない変化を信じるためには、やはり客観的な事実も必要になってきます。
数字は大切。でも数字だけでもダメ。

客観的な事実を知るために、数字はとても役に立ちます。
何回間違えたのか、何分かかったのかという数字がなければ、相手がどれくらい理解しているのかという全体像はつかめません。
数字がなければ、正しく理解することはできないのです。
しかし、同時に覚えておかなければならないのは、数字だけでも分からないということです。
画面の向こう側にある、教えられて悔しいという気持ちや、もっと知りたいという好奇心は、決して数字で測ることはできません。
数字という便利な道具を使いながらも、目に見えない感情にも寄り添うバランスが必要です。
それでもやはり、どうしてもうまくいかなくて強いイライラを感じた時、私たちはつい、ある間違った行動をとってしまいます。
うまくいかない時、どうしますか?

物事がうまくいかない時、私たちは無意識のうちに犯人捜しをしてしまいます。
どうして何度言っても分からないんだと相手のせいにしたり、反対に、教え方が悪い自分がダメなんだと、自分自身を責めてしまったりします。
しかし、誰かのせいにして怒りをぶつけても、問題は一つも解決しません。
大切なのは、誰が悪いのかを探すのではなく、どこを直せばいいのかという、仕組みそのものを見直すことです。
もしかしたら、画面の文字が小さくて見えづらいだけかもしれません。
犯人を責めるのをやめて、仕組みを良くすることにエネルギーを使いましょう。
そして、仕組みを見直すために、私たちが今すぐできる、一番最初のステップがあります。
まずは質問から始めましょう

その最初のステップとは、相手に質問をしてみることです。
勝手な思い込みで判断するのではなく、どこが難しかったですか、何が不安ですかと、謙虚な姿勢で相手の視点に立って質問してみましょう。
親に直接聞いてみることで、単に指が乾燥していて画面が反応しづらかっただけという、意外な理由に気づくかもしれません。
真実を知るための質問を投げかけてみると、自分がいかに相手のことを分かっていなかったか、知識不足であったかが痛いほど分かるはずです。
自分の無知を知り、まずは質問から始めてみること。
それこそが、決して分かり合えないと思っていた相手と、深く理解し合うための最初の一歩になるのです。
【おすすめ本】FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣
本の概要
多くの人は、「世界はどんどん悪くなっている」と感じがちです。
ですが、その多くは事実ではなく、私たちの思い込みから生まれた見方かもしれません。
この本は、数字や事実をもとに世界を落ち着いて見直すことで、不安に振り回されない考え方を教えてくれます。
ニュースやうわさに流されず、現実を静かに見つめたいあなたに役立つ一冊です。
本の口コミ

母が気に入り、読み返しているようです。母は感情的な性格なので、このような客観的な見方を身につけてもらって、少しでも家族の負担が減るように画策してる娘の私ですw こういう類の本をもっと母に読ませたいと思います。

世界の当たり前が既に大きく変わっていたことを認識させてくれる本。この社会を生き抜くための視点を教えてくれる。

世の中には、知らず知らずのうちに「そういうもんだ」と受け入れてしまっている情報が、意外とたくさんあるんだなぁ。この本では、人が世界を誤解してしまう「10の本能」を一つひとつ紹介して、その抑え方まで丁寧に教えてくれるんだなぁ。データの裏付けがあるから、「あ、自分もこの思い込みにハマってたな」って腑に落ちる感覚がすごくあるんだなぁ。もちろん、本に載っているデータはいずれ古くなるから、それは頭に置いておく必要があるんだなぁ。でも大切なのはそこじゃなくて、「今この瞬間、世界はどういう状態なのか」を自分の頭で考えながら、情報と付き合い続ける姿勢を持てるかどうかなんだなぁ。
本日のまとめ

いかがでしたか?
人を極端に二つに分けないこと、悪い部分ばかりに気を取られないこと、そして犯人捜しをするのではなく、仕組みを見直すこと。
この考え方のクセに気づくだけで、あなたの周りの人間関係は、今までよりもずっと優しく見えてくるはずです。
今すぐできる極めて簡単なアクションを一つだけ提案させてください。
次に誰かと話す時、勝手に決めつける前に一つだけ、なぜそう思ったのですかと、相手に優しい質問を投げかけてみてください。
たったそれだけで、相手との関係は確実に変わり始めます。
これからも役立つ知識を世界一わかりやすく翻訳してお届けしていきます。
