
今回のテーマは「方法序説」だよ!
こんにちは、今回は思考法の話をしましょう。
あなたは、情報が多すぎる現代社会で、何が正解なのか分からなくなってしまったことはありませんか?
実は、今から約400年前にも、同じように悩んでいた一人の青年がいました。
彼の名前はルネ・デカルト。
後に近代哲学の父と呼ばれることになる彼ですが、若い頃は、学校で教わった知識や、世の中の常識に対して、本当にこれでいいのだろうか、と深い疑いを持っていました。
そんな彼が、迷いの森から抜け出すために見つけ出したのが、今日ご紹介する、方法序説、という考え方です。
これは、難しい哲学の話ではありません。
私たちが日々の生活で、判断に迷ったとき、あるいは、人間関係や仕事で行き詰まったときに、道を切り開くための、最強の羅針盤となってくれるものです。
悪用厳禁と言われるほど強力な、この思考法を、今日は一緒に学んでいきましょう。
「当たり前」を疑う勇気

まず初めに、デカルトが大切にしたのは、当たり前を疑う勇気です。
あなたの周りにも、昔からの決まりだから、とか、みんながそうしているから、という理由だけで続いていることはありませんか?
たとえば、昔の話ですが、運動部では練習中に水を飲んではいけない、という指導が常識だった時代がありました。
でも今では、それは間違いだと分かっていますよね。
このように、その時代や場所では常識とされていることでも、一歩外に出てみれば、全く通用しないことはたくさんあります。
ある会社員の男性の話ですが、彼は新入社員の頃、毎朝早く来て上司の机を拭くという謎の習慣に疑問を持ちました。
勇気を出して、これは必要な仕事ですか、と聞いたところ、実は誰も意味を知らずに続けていたことが分かり、その習慣は廃止されたそうです。
デカルトは言いました。
ただ前例があるというだけで、それを信じてはいけないと。
まずは、その常識が本当に正しいのか、自分の頭で一度立ち止まって考えてみることが大切なのです。
ルールその1「明証」

ここからは具体的な4つのルールに入っていきましょう。
まず1つ目は、明証、つまり、思い込みを捨てることです。
これは、誰が見ても絶対にそうだ、と言えること以外は、事実として認めないという厳しいルールです。
私たちの日常は、不確かな情報で溢れています。
ある主婦の方の話をしましょう。
彼女は、ご近所さんから、あの家の旦那さんが浮気をしているらしいわよ、という噂を聞きました。
彼女はそれを信じて、奥さんに同情していたのですが、後になって、それは全くのデタラメで、実は病気の親御さんの看病で外出していただけだと分かったそうです。
彼女は、根拠のない噂を信じてしまった自分を深く恥じました。
このように、人から聞いた話や、なんとなくそうだろう、という推測は、しばしば私たちを間違った判断へと導きます。
だからこそ、デカルトは言うのです。
疑いを差し挟む余地がないほど明らかなこと以外は、判断の中に含めてはいけないと。
早とちりや偏見は、真実を見抜く目を曇らせてしまうのです。
ルールその2「分析」

2つ目のルールは、分析です。
これは、困難な問題を小さく分けることを意味します。
私たちが悩みや不安を感じるときというのは、たいていの場合、問題を大きな塊のまま捉えてしまっているときです。
たとえば、年末の大掃除を想像してみてください。
家全体を一度にきれいにしようとすると、どこから手をつけていいか分からず、やる気が失せてしまいますよね。
でも、今日は台所の引き出し一つだけ、明日は玄関の靴箱だけ、というように場所を細かく分けていけば、意外とスムーズに進むものです。
仕事でも同じです。
あるプロジェクトリーダーが、複雑で巨大な案件を抱えて途方に暮れていました。
しかし、彼はその仕事を、一週間ごとのタスク、さらには一日ごとの作業にまで細かく分解しました。
すると、今日やるべきことはこれだけだ、と明確になり、着実にゴールへ辿り着けたのです。
どんなに大きな難問も、小さく切り分けてしまえば、一つ一つは解決可能な小問になります。
困難は分割せよ。
これが鉄則です。
ルールその3「総合」

3つ目のルールは、総合です。
これは、簡単なことから順に進めるという意味です。
問題を小さく分けたら、今度はそれをどう解決していくか、その順番が大切になります。
いきなり一番難しいところから手をつけてはいけません。
まるで階段を登るように、足元の一段目から確実に登っていくのです。
昔、ピアノを習い始めたばかりの友人がいました。
彼は早く名曲を弾きたい一心で、いきなり難しい曲に挑戦しましたが、全く指が動かず、すぐに挫折してしまいました。
一方で、別の友人は、指の動かし方という退屈な基礎練習から始め、簡単な曲を一つずつマスターしていきました。
結果として、長くピアノを楽しめたのは後者の方でした。
物事には順序があります。
単純なものから複雑なものへ。
認識しやすいものから難解なものへ。
この順序を守ることで、思考は迷走することなく、着実に高い場所へと到達できるのです。
焦りは禁物です。
急がば回れ、という言葉通り、一歩一歩進むことが、結局は一番の近道なのです。
ルールその4「枚挙」

最後の4つ目のルールは、枚挙です。
これは少し難しい言葉ですが、要するに、最後に全体を点検するということです。
人間というのは、どうしてもミスをする生き物ですし、忘れる生き物です。
考え抜いて結論を出したつもりでも、どこかに見落としがあるかもしれません。
あるベテランの職人さんの話ですが、彼は仕事が終わった後、必ず道具の手入れをしながら、今日の作業工程を頭の中で振り返るそうです。
あの手順で間違いなかったか、ネジの締め忘れはないか。
その数分間の見直しが、翌日の安全と品質を支えていると彼は言っていました。
私たちも、旅行に出かける前、最後に火の元や戸締まりを確認しますよね。
あの、指差し確認のような作業が、思考においても必要なのです。
何も見落とさなかったと、心の底から確信できるまで、全体を見渡すこと。
この最後のひと手間を惜しまないことが、完璧な仕事や、後悔のない決断へとつながるのです。
画竜点睛を欠く、ということわざがあるように、最後の仕上げが最も重要なのです。
【おすすめ本】方法序説
本の概要
誰かの意見や世間の声に頼らず、自分の力で確かな答えを見つけるための方法が書かれた一冊です。
「我思う、ゆえに我あり」という言葉は、情報が多い今を生きる私たちにも響く教えです。
日々の生活や仕事で迷ったときに役立つ「考えるための土台」を、あなたもこの本から受け取ってみませんか?
本の口コミ

皆さんに是非読んで貰いたいです

デカルト哲学の入門書のような書籍です。それほど本の厚さもないので、すっと読めてしまうと思います。何度か繰り返し読んでみたいと思います。

自分が「当たり前」だと思っていることって、別の国や価値観を持つ人からしたら全然当たり前じゃないこともあるんだよなぁ。だから自分の考えを押しつけるんじゃなくて、相手がなぜそう思うのかをちゃんと聞いて考えることが大事だと気づかされたなぁ。シャーロック・ホームズの話にも通じるんだけど、物事をなんとなく受け流すんじゃなくて、ひとつひとつ丁寧に確かめていく姿勢って、やっぱり大切だなぁ。実践するのは正直難しいけど、少しずつ意識していきたいなぁ。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
デカルトが提唱した、本質を見抜く4つのステップ。
1つ目は、思い込みを捨てて、確実なことだけを見ること。
2つ目は、大きな問題を小さく分解すること。
3つ目は、簡単なことから順序よく考えること。
そして4つ目は、最後に全体を見直して、見落としがないか点検すること。
この4つは、言われてみれば当たり前のことかもしれません。
しかし、悩みの中にいるとき、私たちはついこの基本を忘れてしまいます。
感情的になって偏見を持ったり、問題を抱え込みすぎてパニックになったり、焦って順序を飛ばしたりしてしまうのです。
もし、あなたが人生の壁にぶつかったときは、この記事を思い出してください。
そして、深呼吸をして、この4つの手順に沿って考えてみてください。
そうすれば、霧が晴れるように、進むべき道が見えてくるはずです。
あなたの思考がクリアになり、自信を持って明日への一歩を踏み出せることを願っています。x
あなたの思考がクリアになり、自信を持って明日への一歩を踏み出せることを願っています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
