
今回のテーマは「生き方」だよ!
京セラやKDDIを創業し、日本航空の再建にも尽力された、経営の神様、稲盛和夫さん。
今回は、稲盛さんが残された数ある言葉の中から、人生をより良く生きるためのヒント、幸せになる人の共通点について、一緒に学んでいきたいと思います。
ビジネスの世界で大成功を収めた方ですが、その教えは決して難しいものではありません。
むしろ、私たちの毎日の生活や、人との関わり合いの中にこそ、大切な意味があるのだと教えてくれています。
仕事に悩む現役世代の方も、第二の人生を歩まれている方も、きっと心に響く言葉が見つかるはずです。
ぜひ、リラックスして、あなた自身のこれまでの人生と重ね合わせながら、ご覧になってください。
生きる目的とは何か

いきなりですが、あなたに一つ、質問をさせてください。
私たちは一体、何のためにこの世に生まれてきたのでしょうか?
お金持ちになるためでしょうか?
それとも、有名になるためでしょうか?
稲盛さんは、こう答えています。
私たちが生きる目的は、心を高めること、魂を磨くことにあるのだと。
つまり、生まれたときよりも、少しでも美しい心になって、人生の幕を下ろすこと。
それこそが、私たちがこの世にやってきた意味だと言うのです。
人生には、楽しいことばかりではなく、辛いことや悲しいこともたくさんありますよね。
でも、それらすべての経験は、あなたの心を磨くための砥石のようなものなのかもしれません。
日々の実践が「魂」を磨く

心を磨く、魂を磨くといっても、滝に打たれたり、山にこもったりするような、特別な修行が必要なわけではありません。
稲盛さんは、日々の暮らしそのものが修行であると説いています。
昨日よりは、今日。
今日よりは、明日。
少しでもマシな人間になろうと努力すること。
たとえば、朝、気持ちよく挨拶をすること。
家の掃除を丁寧に行うこと。
頼まれた仕事に誠実に取り組むこと。
そうした当たり前のことを、毎日コツコツと続けることこそが、尊い修行になるのです。
派手な成功を追い求める必要はありません。
今日一日を、一生懸命に生きたかどうか。
その積み重ねの中に、生きる価値があるのではないでしょうか。
判断基準は「シンプル」でいい

人生は選択の連続です。
仕事でも、家庭でも、あるいはご近所付き合いでも、どう振る舞えばいいのか、迷うことがありますよね。
そんな時、稲盛さんは判断基準をシンプルにしなさいと言います。
それは子供の頃に、親や先生から教わったような、単純な道徳です。
嘘をついてはいけない。
人に迷惑をかけてはいけない。
正直であれ。
欲張ってはいけない。
なんだそんなことか、と思われるかもしれません。
ですが、大人になるとつい自分の利益やメンツを守るために、嘘をついたり、誤魔化したりしてしまうことはありませんか?
迷った時こそ、子供の頃の純粋な心に立ち返ってみる。
人間として正しいことは何か、という原点に戻ることが大切なのです。
心の法則

あなたの人生は、あなたの心が描いたとおりのものになる。
稲盛さんは、これを心の法則と呼びました。
良いことを思えば良い結果が生まれ、悪いことを思えば悪い結果が生まれるというのです。
もし、あなたが何か新しいことを始めたい、現状を変えたいと本気で願うなら、まずは強烈に思うことが必要です。
なんとなくできたらいいな、ではなく、寝ても覚めてもそのことを考え続けるくらいの、強い願いです。
たとえば、定年後に叶えたい夢や、家族との幸せな生活など、あなたの理想をカラー写真のように鮮明に心の中で思い描いてみてください。
その強い思いが、現実を引き寄せる第一歩になるのです。
物事を成就させる「3つのステップ」

では、その思いを現実にするためには、具体的にどうすればいいのでしょうか。
稲盛さんは、物事を成功させるには3つのステップが必要だと言っています。
まず最初は、楽観的に構想すること。
夢や目標を立てる時は、できるだけ大きく、明るい未来を想像しましょう。
無理かもしれない、なんて考える必要はありません。
次に、計画を立てる段階では、徹底的に悲観的に考えます。
もしうまくいかなかったらどうしよう、お金が足りなくなったらどうしようと、最悪の事態を想定して準備をするのです。
そして最後、いざ実行する段階になったら、もう心配するのはやめて、楽観的に、明るく行動に移すのです。
この、楽観と悲観の使い分けこそが、物事を成し遂げる秘訣なのです。
「できない」と諦めてはいけない

新しいことに挑戦しようとした時、私には才能がないから、もう若くないからといって、諦めてしまうことはありませんか?
でも、それは今のあなたにできないだけであって、将来のあなたにもできないとは限りません。
稲盛さんは、能力は未来進行形で捉えるべきだと言います。
今はできなくても、勉強や練習を続ければ、1年後、3年後にはできるようになっているかもしれませんよね。
たとえば、スマートフォンの操作だって、最初は難しくても、毎日触っていれば自然と覚えられるものです。
今の能力で判断して諦めるのではなく、未来の自分を信じて、一歩を踏み出してみましょう。
人間の能力は、努力次第でいくらでも伸ばすことができるのですから。
仕事の原理原則

次は、仕事やお金についての考え方です。
稲盛さんは、額に汗して自分で稼いだお金だけが、本当の利益なのだと言い切ります。
最近は、楽をして稼ぐ方法や、一攫千金を狙うような話題も耳にしますが、そうしたあぶく銭は、身につかないばかりか、心を荒ませてしまうことさえあります。
仕事の本質は、社会や誰かの役に立つことです。
お客さんに喜んでもらったり、困っている人を助けたりして、その対価としてお金をいただく。
それが商売の、そして仕事の基本です。
現役を退かれた方も、これまでの人生で、汗水流して働いてきたご自身の道のりにどうぞ胸を張ってください。
その苦労こそが、何よりも尊いものなのです。
「知っている」と「できる」の違い

今の世の中は情報にあふれています。
テレビやインターネットを見れば、あらゆる知識が手に入ります。
だからこそ私たちはつい、知っているだけで、できるつもりになってしまいがちです。
しかし、知っていることと、実際にできることの間には、深くて大きな溝があります。
本で泳ぎ方を読んでも、実際に水に入らなければ泳げませんよね。
料理のレシピ動画を見ても、自分で包丁を握らなければ美味しい料理は作れません。
知識はもちろん大切ですが、それ以上に、現場での経験や身体を使って覚えた体得こそが、本当の力になります。
頭でっかちにならず、まずはやってみる。
その姿勢を大切にしたいですね。
西郷隆盛の教え

稲盛さんは、同郷の偉人である西郷隆盛の言葉をよく引用されていました。
その一つに、徳の高い人には高い地位を与え、功績のあった人にはお金で報いなさい、というものがあります。
仕事で成果を上げた人には、ボーナスや昇給で報いるのが良いでしょう。
しかし、リーダーや責任ある立場に就けるのは、仕事ができるだけでは不十分で、人格が素晴らしい人でなければならないと言うのです。
これは会社だけでなく、地域の自治会や趣味のサークル活動でも同じことが言えるかもしれません。
みんなから信頼され、尊敬されるような、心の広い人がリーダーになることで、その組織はうまくいくのです。
「利他」の心とは

ここからは、稲盛哲学の真髄とも言える、利他という言葉について考えてみましょう。
利他とは、文字通り、他人の利益になることをすることです。
なんだか難しそうに聞こえるかもしれませんが、決して大それたことではありません。
たとえば、家族に美味しいご飯を食べさせてあげたい。
孫の喜ぶ顔が見たい。
苦労をかけたパートナーに、楽をさせてあげたい。
そんなふうに、自分以外の誰かの幸せを願う、ささやかな思いやりの心。
それこそが、立派な利他なのです。
電車で席を譲ったり、エレベーターでドアを開けてあげたりするのもそうです。
日々の生活の中にある、小さな優しさを大切にしていきたいですね。
本当の幸せ(至福)とは

人間にとって、最高の幸せとは何でしょうか。
美味しいものを食べたり、欲しいものを手に入れたりすることで得られる満足感は、実は長続きしません。
稲盛さんは、人間の心がもっとも深く満たされるのは、誰かの役に立てた時、つまり利他の心を満たした時だと言います。
情けは人の為ならず、という言葉がありますよね。
これは、人に親切にすれば、巡り巡って自分にも良いことが返ってくるという意味ですが、それ以上に、親切にすること自体が、自分の心を温かくし、幸せな気持ちにしてくれるのです。
誰かのために行動することは、結局のところ、自分自身を幸せにすることにつながっているのです。
「してもらう」から「してあげる」へ

人間関係のトラブルや、日々の不満の原因を辿っていくと、その多くがしてもらうという依存心にあることに気づきます。
もっと評価してほしい、もっと優しくしてほしい、もっと手伝ってほしい。
そうやって相手に求めてばかりいると、足りないところばかりが目について、不平不満が溜まってしまいます。
精神的に自立した大人として生きていくためには、してもらう側から、してあげる側へと、心の向きを変えることが大切です。
自分にできることはないか。
どうすれば相手が喜んでくれるか。
そう考えるだけで、人間関係は驚くほどスムーズになり、心も穏やかになるはずです。
本当に立派な人とは

ここまで、心の持ち方についてお話ししてきましたが、稲盛さんが考える本当に立派な人とは、どのような人でしょうか。
それは、大企業の社長でも、有名な政治家でもありません。
社会の片隅で、誰に知られることもなく、懸命に生きている人たちです。
たとえば、家族のために毎日ご飯を作り続けるお母さんや、誰かのために黙々と働く若者。
あるいは、近所の子供たちを見守る優しいお年寄り。
地位や名誉はなくても、美しく、思いやりに満ちた心を持っている人こそが、人間としてもっとも上等で、立派な人なのだと、稲盛さんは教えてくれています。
私たちも、そんな美しい心を持った人でありたいですね。
【おすすめ本】生き方
本の概要
「どう生きるか」を教えてくれる一冊です。
夢の実現方法から、心を磨いて生きる意味まで、人生の指針が詰まった本です。
人生の壁にぶつかったとき、あなたの心の支えとなり得ます。
本の口コミ

ありきたりと言えば、ありきたりかもしれないけど、なんだか、心にしっくりくる、腹落ちする、名著だと思います。また、時々、読み返そっ!

何が正しいのかわからなくなるこの世の中で正しいことは何か。正直に誠実にブレずに生きていく難しさを応援してくれるそんな本です。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
稲盛和夫さんの言葉は、私たちに、人生をより良く生きるための道しるべを与えてくれます。
特別な才能がなくても、お金持ちでなくても、心の持ち方一つで、私たちは誰でも幸せになることができます。
今日ご紹介したお話の中で、もし一つでも、あなたの心に残る言葉があったなら、ぜひ明日からの生活の中で、少しずつ意識してみてください。
昨日より少し優しい自分に、今日より少し前向きな自分になれたなら、それは素晴らしい魂の成長です。
最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。
あなたの人生が、これからも実り多きものでありますように。
